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2012年03月20日

台湾映画「セデック・バレ」感想。大阪アジアン映画祭にて

先日大阪アジアン映画祭に行って来ました!合計6本の映画を観る事ができました!なかでも、台湾映画の「セデック・バレ」が大変素晴らしかったです。
セデック・バレ

「セデック・バレ」とは1930年、日本統治下の台湾で起こった先住民セデック族による抗日暴動である「霧社事件(むしゃじけん)」を描いた映画です。


台湾で大ヒットした「海角七号」の魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督作品。


親日的な作品といわれる「海角七号」を撮った監督が抗日事件を扱うなんて・・・!?とちょっと複雑な気持ちで、前売り完売という人気の高さに期待も膨らみいざ鑑賞へ。(大阪ABCホール完売でした!)

そして、第1部を見終わった感想は・・・
(大阪アジアン映画祭では、第1部「太陽旗(日の丸を意味する)」と第2部「虹の橋」に分かれた合計4時間半のフルバージョン上映)


ただただ圧巻・・・圧巻!!!


この感想をどう表現していいのか消化できず、その夜はテンションだけが高く、なかなか寝れませんでした(笑)。


うまく表現できないのですが、これは「反日」や「親日」といったくくりではくくれない次元の話であるなと。(実際に観て反日的だとは思いませんでした)


この複雑な興奮が整理できず、次の日を迎えたわけです。


ラッキーなことに、観た次の日に「監督を囲む会」という催しがあり参加の機会に恵まれました。


監督さんが仰るには(スミマセン、メモを取り忘れて全部ではないのですが・・)

●反日映画ではないこと。(確かにそのとおりだと思います)
●昔、漫画で「霧社事件」を読んだことがきっかけでどうしてもこれを映画にしたいと思ったこと。
 (構想12年だそうです。お金が全く集まらなかったそうですが、海角七号のヒットで資金が出来たのだそう)
●この映画に善悪はない。良い人も悪い人もないということ。
●文化と文化の衝突、信仰と信仰の衝突が描かれているということ。
→信仰とは太陽(日の丸)を信じる民族と虹を信じる民族とうことだそうです。
(監督は「太陽も虹も同じ空にあるけど、(この映画の中のひとは)それを忘れてた」と仰ってましたが根本は同じってこと言いたかったのかな・・・ご先祖を敬ってきたこととかかしら?)
●それぞれの立場の人の気持ちになって観て欲しいということ。
●「海角七号につづいて日本とのつながりを描いた理由はあるのか?」という問いかけには、海角七号は特に日本だからということで描いたというより、新しいものと古いものの融合で何かが生まれるということテーマとして描いたとの回答。
●「観客に何を期待したいか?」との問いには「自分の国がどうだった、こうだったというのではなく、自分自身のアイデンティティ、どこから来たのか?自分は何者なのかということを考えるきっかけになってもらえれば」といった旨語られてました。(そういえば「ひいおじいさんの名前を言える人はこのなかに何人いますか?」という問いかけもされてました)


※文化と文化の衝突というのは、監督さんも詳細は語らなかったのですが、西洋文明(近代日本)とアミニズム的なもの(ご先祖様などを敬うなど)ということでしょうか(これは勝手な私の解釈です。結果、信仰にも繋がりますが・・・)。映画には西洋文明に対する批判もこめられているのか聞きたかったのですが、時間切れで聞けませんでした・・・。まぁ、映画に善悪はないとのことなので、批判というよりそういうことをひっくるめて現代に繋がっているということなのかもしれません。


個人的には、最後の「自分自身は何ぞやと考えるきっかけになってもらえれば」というのが最もぐっとくるメッセージで、この映画の厚みを理解するヒントだと思ってます。


セデック・バレはこの映画祭で観客賞を受賞しました。多くの日本人も素晴らしいと思ったということです。


観て心震わすのは単なる歴史映画でなく、勧善懲悪ではなく、国や部族間の問題でもなく、「自分って何?」というきわめて個人の根源的な問題に深くアプローチしているからではないでしょうか。
この映画のなかの人々には、自分自身の心と真剣に向き合わなくてはならない、相対せざるを得ない瞬間が容赦なく訪れます。


監督さんは「映画のなかの歌にもメッセージがこめられている」と仰ってましたが、私は第1部の歌で涙がとまりませんでした。まさに「自分とは何ぞや」を突きつけられるメッセージが込められていて・・・。


第2部は、戦いのシーンが多くて、長くて、正直見終わった後は食欲もうせるほどぐったりしてしまいました・・・。
もう少し短くてもいいのでは?とかもっと主人公の心の葛藤等を描いて欲しいとか思ったのですが、これをさっぴいても、非常に素晴らしい映画であったことには間違いありません。


素晴らしい要素は数え切れないほどあるのですが、役者さんは凄く演技がうまかったです!
とくに、主演(ポスター)のモナ・ルダオ演じた役者さんはなんと素人さんで、牧師さんなのだとか。(監督は適任を探すのに時間がかかったと仰ってました)素人とはとても思えない演技でした。人生が刻まれている人の顔はいずれにせよ深く重みがあっていいお顔をされていますね~。


ぜひとも早いうちに日本での劇場公開をして欲しいです!
配給の方、ぜひよろしくお願いいたします☆

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